ADHD治療薬の副作用として頻脈・動悸・血圧上昇等の交感神経刺激作用が問題となることがあります。
今回は、子どもから大人までのADHD治療薬の使用について、心臓血管系疾患のリスクについて調べたメタ・アナリシス(複数の研究をまとめた分析結果)をご紹介します。
Risk of Cardiovascular Diseases Associated With Medications Used in Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder
A Systematic Review and Meta-analysis
ADHD治療薬の使用に関連した心臓血管疾患のリスク
19本の研究(子ども、思春期、大人を含む390万人の参加者、60.9%が男性)が分析に含まれました。
ADHD治療薬を服用している場合としていない場合で心臓血管疾患のリスクを比較しました。
結果として、以下の内容が示されました。
・全体的にはADHD治療薬と心臓血管疾患リスクの明らかな関連は認められませんでした(例:子供と思春期で1.18倍)。
・中枢刺激薬かどうかで明らかな差異はありませんでした(中枢刺激薬1.24倍、非中枢刺激薬1.22倍)。
要約:『ADHD治療薬の使用で心臓血管疾患のリスクに大きな差異は認めない可能性がある』
年代によっても服用の影響は異なっており、今後の長期的リスクの検討が望まれる内容でした。
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