ADHDの治療に用いられる中枢刺激薬には依存性があると言われており、継続的な使用で、他の物質への依存傾向を促すのではないかという議論があります。
今回は、中枢刺激薬による治療が、後の物質使用にどのような影響を与えるのかを調べた研究をご紹介します。
Association Between Stimulant Treatment and Substance Use Through Adolescence Into Early Adulthood
中枢刺激薬による治療と思春期から若年成人における物質使用の関連
ADHDの診断を受けている7~9歳の子ども579人(平均8.5歳)が対象となりました。
中枢刺激薬の治療の有無、治療期間等によって、後の物質使用(アルコール、タバコ、マリファナ等)の傾向を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・発達の傾向等の要素を調整した結果、中枢刺激薬の使用は、後の物質使用に影響を与えていませんでした。
・使用年数や継続的使用か等の服用様式も、物質使用に影響を与えていませんでした。
要約:『中枢刺激性のADHD治療薬は、その後の物質使用に関して影響を与えない可能性が高い』
ADHDのそのものは衝動性などの点で物質使用に影響を与える可能性があるかもしれませんが、治療薬が何らかの物質使用を助長するということはないようです。
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