◎要約:『BMIは健康値と言われる付近で、心因性の症状が少なく、そこより高すぎたり低すぎたりすると症状が多くなるかもしれない』
今回は、思春期におけるBMI(体格指数)と精神状態(心因性の症状)の関係について調べた研究をご紹介します。
Dose-Dependent Association Between Body Mass Index and Mental Health and Changes Over Time
BMI(体格指数)と精神状態の量的関連、経年的変化
ヨーロッパと北アメリカにおける百万人以上(1,036,869人)の参加者(平均13.55歳、女性50.9%)が対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
・BMI(体重÷身長メートルの2乗で、体格の目安となる数値)と精神状態(心因性の症状)との関連は、Uカーブを描いていました。つまり、BMIが高すぎても低すぎても、精神状態は悪化する傾向がありました(健康的と言われるBMI22付近、やや低めまでは心因性の症状は少ない傾向)。
・調査の起点である2002年から2018年までの間に、心因性と思われる症状は明らかに増加の傾向を示していました。
・男性よりも女性の方が、初等教育よりも中等・高等教育過程に在学中のほうが心因性の症状は増加していました。
体格と心理的要因の関係する身体症状との関連が、U形状のグラフとして比較的分かりやすく示された内容でした。
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