希死念慮の強いうつ病等に対してECT(電気けいれん療法)が行われることがあります。
実施されることが少なくなっている治療法ではありますが、ある病態においては有効性が高く、ベネフィット(有益性)がリスクを上回るという意見もあります。
今回はECTが実施された双極性障害において反応性を比較した研究をご紹介します。
治療の要素、躁症状の強さ、精神症状の特徴とECTに対する反応性の関連
双極性障害に対してECTが行われた670が研究の対象になりました。
治療の効果とECTによる痙攣時間、治療回数、年齢、性別、双極性障害の型、病期の長さ、症状の程度、精神症状の強さ等を調べて関連を検討しました。
結果として、ECTが有効(尺度で示すとCGI-I ≤ 2) だったのは483人(72%)でしたが、臨床的特徴として攻撃性、過活動、妄想等の精神症状が著しい方が、ECTの有効性が高い可能性が示されました。
双極性障害におけるECTの適応を考える時に、著しい精神症状の存在など、臨床的特徴をふまえて検討する必要性を感じました。
#双極性感情障害
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