◎要約:『GLP-1受容体作動薬(セマグルチドやリラグルチド)の服用と、希死念慮や自傷の発生が関連するかもしれない』
今回は、糖尿病治療薬であるGLP-1受容体作動薬(セマグルチドやリラグルチド)と希死念慮を生じやすい傾向の関連について検討した研究をご紹介します。
セマグルチド、リラグルチドと自殺関連事象に関する世界保健機関データの不均衡分析
Disproportionality Analysis From World Health Organization Data on Semaglutide, Liraglutide, and Suicidality
WHO(世界保健機関)のデータを元にして、GLP-1受容体作動薬をして希死念慮が生じた107人と自傷が発生した162人が分析の対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
・GLP-1受容体作動薬を服用していた場合には、不均衡に希死念慮や自傷の副作用が多くなる傾向がありました。
・上記の傾向は、他の糖尿病薬や向精神薬(抗うつ薬や抗不安薬)を併用している場合でも、同様でした。
GLP-1受容体作動薬を服用している場合、精神状態や自殺に関連した自傷に一応の注意を払う必要性を感じました。
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