これまでも様々な不安に関連する障害が循環器系疾患のリスクに影響を与えることが示されてきました。
今回は退役軍人のデータを参考に、女性のPTSDとその後の虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)のリスクについて調べた研究をご紹介します。
女性退役軍人におけるPTSDと虚血性心疾患の関連
13万人のPTSD罹患者と27万人の健常者(研究開始のとき平均40.1歳)が研究の対象となりました。
平均して約5年間の経過を追って、PTSDの場合とそうでない場合の虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)発症リスクの比較を行いました。
結果として、PTSDがある場合はそうでない場合と比較して44%虚血性心疾患を発症するリスクが高くなっていました。
40歳よりも若い女性における影響が最も大きくなっていました(ハザード比: 1.72)。
すでに、男性におけるリスクは確認されており、PTSDを発症している場合には若い年代でも虚血性心疾患等の不安が影響する身体疾患への配慮が必要であると感じました。
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