PTSDに対する筆記暴露療法
- もりさわメンタルクリニック
- 2023年9月4日
- 読了時間: 2分

PTSD(心的外傷後ストレス障害)に対する治療法として持続的エクスポジャー(暴露)療法 Prolonged Exposure (PE)が行われることがあります。
今回は、筆記によるイメージを介したエクスポジャー(暴露)がPTSDに有効かを調べた研究をご紹介します。
Written Exposure Therapy vs Prolonged Exposure Therapy in the Treatment of Posttraumatic Stress Disorder
A Randomized Clinical Trial
非劣性試験(ある治療法が標準的な治療法に劣っていないことを調べるための試験)で、PTSDの診断を受けた178人(平均44.97歳、75.3%が男性)が対象となりました。
筆記エクスポジャーに振り分けられた88人は筆記を介して心的外傷に関するイメージに暴露するセッションを5~7回(1回45~60分)、持続エクスポジャーに振り分けられた90人は通常のエクスポジャーを行うセッションを8~15回(1回90分)受けました。
結果として、以下の内容が示されました。
・治療後10、20、30週後で評価したところ、筆記によるエクスポジャーはPTSD症状の改善に関して、通常のエクスポジャーと大きく劣らない(非劣性の)効果がありました。
・筆記によるエクスポジャーでは治療からの脱落が少なくなっていました(筆記エクスポジャーで12.5% vs PEで35.6%)。
要約:『筆記によるエクスポジャーは通常のエクスポジャーと比較し、効果は劣らず、脱落は少ない可能性がある』
筆記によるエクスポジャーは、治療を受ける負担が通常のやり方よりも少なく、継続しやすいことが考えられました。
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