TMSの効果を抗生剤によって増強できるかもしれない

以前から、うつ病に対するTMS(経頭蓋磁気刺激療法)の効果が指摘されています。
また、抗生剤であるDサイクロセリンには神経細胞の受容体であるNMDA受容体を刺激する作用が知られています。
今回は、TMSとDサイクロセリンを組み合わせると、TMS単独(研究では偽薬を使用)に比較して高い効果を認めるのではないかという仮説を検証した研究をご紹介します。
Efficacy of Adjunctive D-Cycloserine to Intermittent Theta-Burst Stimulation for Major Depressive Disorder
A Randomized Clinical Trial
https://jamanetwork.com/journals/jamapsychiatry/fullarticle/2796973
うつ病に対するシータバースト刺激にDサイクロセリンを追加した療法の有効性
うつ病に罹患した50人(平均40.8歳)が対象となりました。
TMS(今回はシータバーストと呼ばれる方法)にDサイクロセリンを追加するグループと、偽薬を追加するグループに分けて、うつ症状の改善を比較しました。