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転倒などのきっかけで脳の損傷が疑われる時、日本ではすぐにCTが撮られる傾向があります。

 

日本ではCT検査が過剰に行われていることは以前から指摘されていて、医療経済上の問題となってきました。

 

さらに、経済上の問題のみでなく、病歴や所見を重視せずにCT検査に走る傾向は救命の側面からも望ましくなく、CT以前の診断や検査前に脳損傷の確率をある程度正確に見積もることが必要と言えます。

 

今回は不要なCT検査を大幅に減らせるかもしれない血液検査についての論文をご紹介します。

 

Serum GFAP and UCH-L1 for prediction of absence of intracranial injuries on head CT (ALERT-TBI): a multicentre observational study

GFAPとUCH-L1の血清検査で頭蓋内損傷に関するCT検査の結果を予測する:多施設における観察研究

 

結果として、UCH-L1とGFAPを組み合わせた検査は脳の損傷を発見する割合が非常に高く(感受性=0.976/陰性的中率=0.996)、見逃しは1%以下であったとのことです。

 

こうした血液検査が、脳組織の変化を直接視覚的に確認できるCTに完全にとって代わることはないかもしれませんが、医療経済上の負担を軽減するだけでなく、迅速検査が可能であるならばCTが撮れない施設でもかなりの高精度で頭蓋内病変の診断ができる等、患者さんの救命に大きなメリットがあると思います。

 

自分のように訪問診療や精査機器のない施設にいた経験の長い者にとっては興味をひかれた内容でした。しかし、そういう状況にある場合だけでなく、現在のようにCTがたくさん撮れる時代が終わる可能性は十分あるので、これから期待される診断手段であると考えられました。

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