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心理学的介入が統合失調の陽性症状(妄想や幻覚)を軽減するか?

 

心理学的治療が統合失調症においても通常行われる治療法として認知されてきています(日本の場合はそうでもないと思います)。

 

しかし、特に陽性症状(妄想や幻覚)に関しては、薬物療法が中心で、心理学的介入の有用性に関して議論があるところです。

 

今回は統合失調症への心理療法を含む多数の臨床的研究を見直した論文をご紹介します。

 

Psychological interventions to reduce positive symptoms in schizophrenia: systematic review and network meta-analysis(World Psychiatry 2018;17:316–329)

統合失調症の陽性症状を軽減するための心理学的介入

 

合計で4068人の参加者と7種類の心理学的介入を含む53のランダム化対象試験が検討されました。心理学的介入は何らかの薬物療法に追加するかたちで実施され、介入を開始した時点での重症度は中等度(moderately ill)が多く、療法の内容としては行動療法が最多でした。

 

認知行動療法は通常の治療のみである場合や支持的な心理療法のみよりも有意に(統計学に意味のある差をつけて)統合失調症の妄想や幻覚を軽減させていました(しかし、一方で通常の治療法よりも認知行動療法の方が脱落する割合が高いことも指摘されていました)。

 

研究の信頼性や他に影響する因子等を検討しても、概して認知行動療法は(重症度によって適応は検討する必要はありますが)幻覚や妄想の軽減にも役立つという結果でした。

 

単に薬物療法を行うのみでない治療環境を実現することは、患者ー医師関係にも良い変化をもたらすと思われ、世界的には趨勢であるこの方向性が日本でも進むことが望ましいと感じました。

 

 

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