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高齢者に対する抗精神病薬の使用と入院との関連

 

認知症に合併して認められる症状(暴言、暴力、介護抵抗、徘徊、興奮等の行動心理兆候/周辺症状)の軽減のために抗精神病薬が使用されることがあります。

 

眠気や活動性の低下、ふらつき、誤嚥、食欲低下、歩行障害、転倒等の副作用(副作用に関連した事故)を防ぐために、必要性を見極め、最小限の量を用いるようにしますが、それでも何らかの身体的影響が生じることが避けられないことがあります。

 

今回はアルツハイマー病の患者さんで抗精神病薬が追加された場合とそうでない場合とで入院日数を比較した研究をご紹介します。

 

Accumulation of Hospital Days Among Antipsychotic Initiators With Alzheimer’s Disease

アルツハイマー病に対して抗精神病薬が開始された場合の累積入院日数

 

地域コミュニティにもとづくコホート(研究の対象となる集団)でアルツハイマー病に罹患している70718人が調査の対象となりました。

 

2年間の追跡期間の結果として、抗精神病薬を開始した場合の平均入院日数は、開始しなかった場合よりも明らかに増加していました(34.7日⇒52.5日)。そして、特に抗精神病薬の開始後、6か月に入院が集中していることが示されました。

 

以上の結果は、抗精神病薬による副作用にも原因があると考えられますが、元々そのような薬剤の投与が必要な高度の周辺症状があることが大きな影響を与えた結果であると思われます。

 

まずは、認知症の行動心理兆候/周辺症状が入院治療の基礎的な原因となることを示す結果であり、抗精神病薬開始間もなくの副作用や事故について、特に注意を促す内容であると考えました。

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