随伴性マネージメント(CM:Contingency Management )はアルコール依存症を改善するか?


行動療法において、望ましい行動があったとき、あるいは望ましくない行動がなかった時に、目に見える形での報酬を与えて、望ましい方向を促進するやり方を“随伴性マネージメント(CM:Contingency Management )”と言います。


アルコール依存症の治療に関しては、非薬物療法としては断酒会などの自助グループへの参加や疾患理解を深めるための心理教育がすすめられますが、今回は上記のCMを使ったやり方(断酒が継続できたときに報酬を与えるやり方)が有効か調べた研究をご紹介します。


Home-Based Contingency Management Delivered by Community Health Workers to Improve Alcohol Abstinence: A Randomized Control Trial

断酒継続を目的とする家庭における随伴性マネージメント(CM)


アルコール依存症に罹患している161人に対して、12週にわたって地域のヘルスワーカーが家庭を訪問しました。


結果として、訪問を実際に行っている12週間の中では、訪問だけを行う場合とCMを行う場合とで大きな違いが見られなかったのですが、16週までの経過観察の期間においてはCMを行う方が断酒継続の達成が多くなっていました(3.4倍)。


CMの報酬として与えられる内容にもよるかもしれませんが、断酒による最大の報酬である自身の身体的/精神的健康以外にも、分かりやすい目に見える形での「報酬のようなもの」があると、確かに望ましい行動を促し、維持する効果が期待できるのかもしれません。


人間心理の傾向を考えると、アルコール依存症の本質を歪めない範囲で、本人が望む誘因を設定する方法が有効と思われました。


#アルコール依存症


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