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◎要約:『ADHDの治療でメチルフェニデート(商品名:コンサータ)に抗うつ薬(SSRI)を併用しても副作用に大きな違いはない』

今回は、ADHDに対してメチルフェニデート(商品名:コンサータ)を使用する際に、抗うつ薬を併用すると副作用が増えるのかを検討した研究をご紹介します。
注意欠如多動症におけるメチルフェニデートと選択的セロトニン再取り込み阻害薬の併用
Combined Methylphenidate and Selective Serotonin Reuptake Inhibitors in Adults With Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder
韓国における研究で、18歳以上のADHD患者17,234人(平均29.4歳、52.7%が女性)を対象としています。
メチルフェニデートのみを使用した場合と抗うつ薬(SSRI)を併用した場合の副作用の違いを比較しています。
結果として、以下の内容が示されました。
・メチルフェニデートのみを使用した場合と抗うつ薬を併用した場合で、副作用の頻度に明らかな違いはありませんでした(SSRIを併用した場合には頭痛の副作用は少なくなっていました。ハザード比:050倍)。
・SSRIどうしの比較では、フルオキセチン(アメリカでの商品名:プロザック)はエスシタロプラム(商品名:レクサプロ)よりも高血圧と脂質異常症の割合が少なくなっっていました。
ADHDに合併したうつ症状に抗うつ薬を併用することは比較的多く、(使用する薬剤をできるだけ少なくする努力は必要ですが)今回の結果はひとまずは安心できる結果となっていました。
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