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FDAが遺伝子検査に警告


市販の遺伝子検査で病気への罹りやすさや薬への反応等が分かると謳われているものがありますが、全体が必ずしも妥当性を持ったものではなさそうです。

先日、アメリカの食品や薬剤の管理を行う機関であるFDAから、MediMapという遺伝子検査を行う製品に対して、警告文が通達されました。

例としてMediMap Plusという製品は、多くの疾患(癌、感染症、ADHD、うつ病、不安障害、糖尿病)に使用される薬剤に関して効果や用いるべき用量が分かると広告されていますが、この検査によってこのような内容が分かる証拠はないとのことです。

警告文の中では、さらに抗うつ薬(日本でも良く使われるエスシタロプラム、セルトラリン)を例にあげており、検査で分かる酵素(CYP2C19)の遺伝子型がこれらの抗うつ薬の効果と関連しているという証拠はないと述べています。

このような検査に基づいて、治療に関する決定が行われた場合、適切な種類や量の薬剤を使用できないことから、うつ病による健康への深刻な結果をもたらす可能性があることを警告しています。

これまでにもFDAからこの製品を販売している会社には、様々な形で伝達が行われており、この警告で事態が改善されない場合には、押収や罰金・禁止命令などの措置がとられるとのことです。

すでに市販されている様々製品について、私たちはその有効性を疑う習慣をあまり持っていないように思います。特に今回の遺伝子検査のような重要な決定に関わる製品については、その信頼性を慎重に判断した方が良いと思われました。

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