マルトリートメント(不適切な養育)と成人後の健康状態
- もりさわメンタルクリニック

- 1月26日
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◎要約:『子ども時代のマルトリートメント(不適切な養育)は成人期の健康状態に影響をもたらし、それはマルトリートメントの行われた時期や期間の影響を受ける』

今回は、子ども時代に受けたマルトリートメント(不適切な養育)と成人後の健康状態悪化(慢性疾患に重複して罹患した状態)との関連を調べた研究をご紹介します。
Child Maltreatment Characteristics and Adult Physical Multimorbidity in Germany
ドイツにおける子ども時代のマルトリートメントの性質と成人期の身体的多疾患併存
ドイツにおける研究で、一般地域に居住する調査の招待に回答した2,514人(48.4%男性、平均年齢は女性50.6歳、男性49.5歳)が対象となりました。
子ども時代のマルトリートメント(不適切な養育)と成人期の慢性疾患併存(糖尿病、高血圧、がん等)との関連を調べました。
結果として以下の内容が示されました。
・マルトリートメントに付随する要素(経験した期間、時期、不適切の重症度、収入等)のうち、もっとも影響を与えていたのは経験した期間(平均期間:男性1.71年、女性1.80年)でした。
・経験した時期と重症度との組み合わせも重要で、女性では4歳、男性では11歳の時期の重症度が最も大きな影響を与えていました。
マルトリートメントの影響を知るうえで、不適切の程度(マルトリートメントの性質)等と同時に期間や経験時期も重要な要素であることを示す内容でした。




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