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児童保護サービスの対象者における未治療の精神・物質障害

◎要約:『児童保護サービスの対象となった子どもの養育者には、精神疾患や物質障害の診断は多いが、治療を受けている割合は少ない』





不適切な養育について児童相談所の関与する例では、親自身が何らかの精神疾患を抱えている場合を多く経験します。


今回は、子どもに対する適切な養育が難しくなり、児童保護サービスの対象となった親について、精神疾患・物質障害の治療状況を調べた研究をご紹介します。


Untreated Psychiatric and Substance Use Disorders Among Caregivers With Children Reported to Child Protective Services

児童保護サービスの対象者における未治療の精神・物質障害


アメリカのフロリダ、ケンタッキー州における研究で、58,551人の養育者(65%が26~40歳、69%が女性)が調査の対象となりました。


児童保護サービスの対象となった子どもの養育者の保険記録から、診断や治療内容について調べています。


結果として、以下の内容が示されました。


・児童保護サービスの対象になった養育者では、精神疾患と物質障害の診断が多くなっていました(サービス利用あり59% vs なし33%)。


・「精神疾患」の診断のあった児童保護サービスの対象になった養育者のうち、カウンセリングの利用は38%、精神科の薬物療法を受けていたのは67%でした。


・「物質障害」の診断のあった児童保護サービスの対象になった養育者のうち、カウンセリングの利用は40%、精神科の薬物療法を受けていたのは38%でした。




養育者が治療につながることで、少しでも子どもの生育環境が改善されることが望まれる内容でした。

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