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妊娠中のレジリエンスとテロメアの長さ


染色体の末端にあるテロメアと呼ばれる部分は、生物の寿命と関連し、これが長い方が寿命も長いと言われます。


運動、食事、睡眠などの行動・環境的要因によっても伸長すると言われており、寿命の現れとして注目されることがあります。


今回は、妊娠中の母のストレスとそれに対するレジリエンス(抵抗力・回復力)がどのようにテロメアの長さと関連するかを調べた研究をご紹介します。


妊娠中の母親の心理的抵抗力と新生児のテロメア長


前向きのコホート研究(ある集団に対して時間の経過を追って調べる研究)で656組の母子が研究の対象となりました。


妊娠中のストレスとポジティブさ(ストレスがあったときのポジティブな反応を含む)を時間の経過を追って調べました。


結果として、以下の内容が示されました。

①妊娠中のストレスはテロメアを短かさ、ポジティブな傾向はテロメアの長さと関連していました。

②特にストレスに対してポジティブな対応をするレジリエンス(抵抗力)をしめす傾向は、明らかにテロメアの長さに関連していました(影響の大きさを示す数値β=0.114)。


つまり、妊娠中のストレスやポジティブさ(特にレジリエンス:抵抗力)は、寿命に関連すると言われるテロメアの長さに影響を与えている可能性が示されました。


妊娠中の母の精神状態による影響について、レジリエンスの大切さを感じました。


#レジリエンス

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