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感覚器の全般的衰えが認知症と関連する


昨日は眼疾患と認知症発症との関連についてお伝えしました。


今回は、少し前の論文(2020年)になりますが、感覚器全般の衰えと認知症発症との関連を調べた研究をご紹介します。


認知症発症や早期の認知能力低下と感覚機能低下との関連


70~79歳の認知症のない参加者が対象となりました。


視力・聴力・嗅覚・触覚のテスト結果をスコア化し、多感覚機能尺度と認知機能との関連を10年の経過で調べました。


結果として、以下の内容が示されました。

①感覚尺度で低下が高度の場合は2.05倍、中等度の場合は1.45倍、低下が僅かである場合よりも認知症のリスクが高くなっていました。

②それぞれの時点での感覚尺度の低下が、認知機能低下の速度と関連していました。


つまり、“全体的な感覚の働きの低下があると、認知機能低下が早く起こり、認知症発症リスクが高くなる”と言えそうです。


生活習慣や補助的手段で改善できる部分について、感覚の働きを保つ工夫をするほうが、認知症のリスクを低下させることができる可能性が考えられました。

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