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脳波の分析でうつ病の治療効果が分かる?


病気をさらに分類してタイプを見分けることは、その病気が本当に一つの疾患なのか? 病像が違うのは原因が違うからではないか? 特徴が異なれば治療も違うのではないか?等の疑問とも関連し、重要な試みであると思われます。


今回はうつ病やPTSDに関して、脳波の分析結果により治療の反応性が異なるのではないか? という内容の研究をご紹介します。


安静時脳波における機能的結合パターンからみた精神障害下位分類の同定


うつ病、PTSD、比較対象としての健常者、合計700人の参加者が対象となっています。


脳波を測定し、結果を機械学習(advanced machine-learning techniques)を用いて分析しました。


結果として、前頭頭頂ネットワークとデフォルト・モード・ネットワーク(特に意識していない状態で背景的に行われている脳の神経活動)のパターンを用いて、2つのタイプ(タイプ①とタイプ②)が見いだされました。


そのうち、タイプ②はPTSDにおいて心理療法の効果が低く、うつ病に関して抗精神病薬への反応が不良となっていました。


しかし、両方のタイプとも経頭蓋磁気刺激には反応がありました。


以上のような治療の効果の判定が実際の臨床の場で可能になると、選択する治療法に大きな影響を与えると考えられました。


#うつ病 #PTSD #脳波

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