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食事の時間制限法による体重への効果


体重コントロールやメタボリック症候群の改善について、食事を摂取して良い時間を設定するtime-restricted eatingがすすめられることがあります。


例えば:1日8時間(午前10時~午後6時)に設定した場合には、その間に摂取するカロリー等の制限はしないが、午後の6時以降、翌朝の10時まではカロリーを含む飲食をしてはいけない、という方法です。


カロリーを摂取して良い時間帯に過剰な摂取を行うと逆効果ではないか、等の議論があり、体重コントロールへの効果の検証が乏しい状況でした。



18~64歳の参加者116人(BMI: 27~43)が対象となりました。


1日3回の構造化した食事を摂取するグループ(構造化法)と食事摂取の時間を午後12時~午後8時までに制限したグループ(時間制限法)に分けて、12週間の経過を観察しました。


結果として、以下の内容が示されました。

①時間制限法で明らかな体重減少(平均-0.94Kg)を認めましたが、構造化法では体重現減少は明らかではありませんでした(平均-0.68Kg)。しかし、この2つのグループの差は統計的に意味のある差ではありませんでした。

②脂肪量や血糖値・インスリン分泌等、代謝に影響を与える因子のグループ間の差異は明らかではありませんでした。


つまり、“食事摂取をして良い時間を制限する方法は、それなりの効果があるものの、他の方法と大きな差があるとは言いにくい”ということです。


1日のうちで、空腹の時間帯をとること(いわゆる“ぷち断食”)は一定の効果はありそうですが、大きな効果をあげようと考えるならば、カロリーの総量にも制限が必要であると思われました。

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