
チョコレート(特にカカオの含量の多いダークチョコレート)には、以前から気分の安定効果等が指摘されています。
今回は、チョコレートの摂取とうつ症状について調べた研究をご紹介します。
チョコレート消費とうつ症状の有無には関連性があるか?
Nutrition Examination Survey (NHANES)というアメリカの食品摂取に関するデータを用いた研究で、直近24時間の食品摂取を思い出してもらった結果(チョコレートの摂取)とうつ症状についての関連性を調べています。
結果として以下の内容が示されました。
①ダークチョコレートについて、摂取があった場合のほうがうつ症状は少なくなっていましたが(摂取なし7.6%⇒摂取あり1.5%)、普通のチョコレートではあまり違いがありませんでした(摂取あり6.2%)。
②チョコレートの摂取量が多い集団(104~454g/日)では、全く摂取しない集団よりもうつ症状の出現が半分程度になっていました(オッズ比0.43)。
※砂糖や総カロリー、肥満度などについては調整済み
つまり、特にダークチョコレートについてはうつ症状を少なくする可能性が考えられました。
しかし、これらの効果が恒常的なものなのかについては疑問があり、また通常のチョコレートでは効果が低い点も考えると、毎日チョコレートを食べるようにするような食生活の変更は好ましくないと思われました。
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