◎要約:『共感を含んだ1回だけの介入でも、孤立した精神状態の改善に有効であるかもしれない』
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COVID-19によるパンデミック期間中に、対人的交流が少なくなり、孤独感を背景にして、多くの人に精神状態の悪化をもたらしたとの指摘があります。
今回は、孤独感が強い場合に、1回のマインドフルネスを基礎とする心理的介入を行うことで、どのような効果が得られるのかを調べた研究をご紹介します。
Efficacy of a single session mindfulness based intervention: A randomized clinical trial
単回のマインドフルネスを基礎とする介入の効果
COVID-19によるパンデミックのために孤立し、孤独感を強く感じている91人(18~70歳)を対象としています。
対象者を3つのグループに分けて、1回だけの(1)マインドフルネスを基礎とする心理的介入 (2)マインドフルネスを基礎とする心理的介入+共感を中心とする関わり (3)待機状態 の3つで1~2週後の経過を観察しました。
結果として、以下のことが示されました。
・共感を含んでいる上記(2)の方法ではストレス、不安、うつにおける症状の軽減を認めました。
・結果の中で最も注目された孤独感(lonelines)に関しては、心理的介入による明らかな改善を認めませんでした。
1回だけの介入では、マインドフルネスの部分よりも、共感を中心とする介入で違いが生じている点が興味深い結果でした。