安静時の心拍数は、通常60~100程度/分と言われますが、比較的高い人(80以上/分)や低い人(60程度/分)がいます。
今回は、安静時の心拍数の違いで、認知能力低下や認知症の生じるリスクがどのように異なるのかを調べた研究をご紹介します。
Association of resting heart rate with cognitive decline and dementia in older adults: A population-based cohort study
安静時心拍と認知能力低下・認知症
スウェーデンにおけるSNAC-Kと呼ばれる研究の参加者2,147人(60歳以上)を対象としています。
安静時の心拍数が80以上/分の場合と60~69/分の場合を比較して、認知症の発症や認知能力の低下を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・心拍数が高い場合には、低い場合に比べて認知症の発症が多くなっていました(ハザード比1.55倍)。
・以上の結果は、循環器疾患の影響を除外しても一貫していました。
・心拍数が高い場合には、認知能力の尺度(MMSE)が低い傾向がありました。
要約:『安静時の心拍数が高い場合には、比較的早期に認知症になる可能性がある』
安静時の心拍数は、運動の習慣により低下すると言われており、運動の成果や循環機能の目安として役立つかもしれません。
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