特に高齢期における高血圧は認知機能低下の危険因子であると言われてきました。
今回は比較的若い年代での高血圧が認知機能の経過に影響するかどうか、診断の期間や血圧コントロールとの関連についても調べた研究をご紹介します。
高血圧、高血圧前症(高血圧前段階)と高血圧コントロール
認知能力低下との関連
研究開始時の平均年齢が58.9歳の7,093人を研究の対象とし、4年間の経過を調べました。
この年代における「高血圧」も、それよりは低い血圧である「高血圧前症」も、認知能力低下と関連していました。例:「高血圧」は記憶力テストの低下、「高血圧前症」は言語の流暢性低下と関連
一方、高血圧診断の持続期間は、認知機能の結果とは関連がなく、高血圧治療のコントロール状態が関連していました。
つまり行動の指針としては、50代からの比較的若い時から血圧上昇には気をつけて、診断を満たさない前段階でも可能な限り低い血圧を保つほうが良い、ということのようです。
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