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『持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない』 pha著


著者は京大卒・日本一有名なニート(紹介文より)でpha(ファ)さんといいます。

特定の(一般的な大人が属する)組織には属せず、シェアハウスで暮らしながら、ブログで日記を書いたり、ウェブマガジンで連載をされたりしている方、らしいです。

他の著作や日記などを読んでいて、連発されるキーワードは「だるい」。

とにかく「だるい」。

完全に共感はできないけど、妙に心の根っこの部分を揺さぶられます。

それから、連載のタイトルにもなっていた「毎日寝て暮らしたい」。

なんか、まじめな会議の場で発表に使いたいワードの連続です。

日々、自分を「社会」に適合させるべく空回りしながら苦闘して、そういう自己像にささやかな満足を見出している自分からすると、チクリと痛みを感じる内容ではあります。

ちょっと抜粋させてください。

「大切なのは、周りに流されずに『自分にとって本当に必要なのは何か』『自分は何によって一番幸せになるか』という自分なりの価値基準をはっきり持つことだ。それとまあ、自分一人だけ周りと違う価値観を持って生きるのも孤独でキツいので、自分とある程度価値観が近い仲間や友人を持つことも必要だ。」

私の場合、『本当に必要な』ものをいつも考えているのですが、なかなか定まりません。困ったことに、たくさんあります。

結局、何かを捨てることでしか、本当に欲しいものは手に入らないということに思いが至るのですが、子供の頃には「全部欲しい!」と無茶なハイテンションで思いながら、毎日を生き続けていたような気がして、その方が生き物として正しいような気もして、そちらに引っ張られてしまうのです。

自分と共通の考え方を持ちながら、自分とは違う生き方を選んだ人の話を読んで、グルグルと迷ったり、確信したり、考えるきっかけを与えてくれた本でした。

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