最初は、マンガでアスペルガータイプの受動型(受け身で困っているけど目立たないタイプ)と積極奇異型(少なくとも自覚的には人と関わることが苦手ではない積極的なタイプ)に分けて解説しています。
そのあと、非常に具体的におすすめしたい会話の方法が書かれています。
今まで、同じようなことを患者さんに勧めてきたけれど、今一つ上手く伝えきれなかったことが、丁寧に解説されていて、すぐにでも説明に取り入れたくなる内容が多いです。こういうふうな言い方をすれば、納得してもらえるかもしれないと、希望を持つことができました。
一般的な会話の方法について示された後は、シーン別(会社やママ友、子どもが相手など)でより臨場感を持たせて自習できるように工夫されています。
本書内でも提案されていますが、英語を学ぶように自信のない部分を実際に口に出しながら独習する方法や練習につきあってくれる人がいれば、複数人でロールプレイする方法は有効だと思いました。
それと、このように「発達障害のため」や「アスペルガータイプのため」に作られた本の内容は、多くの場合、定型発達の方にも非常に役立つと思われることが多いです。
すべての方に、会話の基本をおさえる目的でおすすめできる本です。