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喫煙と精神症状との関係


喫煙によるニコチンの摂取が妄想や幻覚などの精神症状や薬剤の副作用に対する自己治療(自分で行う症状軽減のための方法)であるという説があります。

この点に関する結論は得られていないのですが、今回喫煙の影響を前向き研究(対象を未来に向かって観察する研究で後ろ向き研究よりも観察者の認識による偏向が生じにくいとされる)があったのでご紹介します。

精神症状をともなう患者、兄弟、健常者における喫煙、症状、QOL(生活の質)の関連について

1000名以上の精神症状を伴う患者について調査されました。喫煙の影響を調べた主な結果として、喫煙を開始することによってかえって陽性症状(幻覚や妄想)が増えていること、喫煙をやめたからといって症状やQOL(生活の質)に変化がないことが示されました。

この結果で、何らかの行為を繰り返すことで不安の軽減を図る効果まで否定されたわけではないと思います。

しかし、喫煙をやめたからと言って大きく精神症状が悪化するわけではないことは、禁煙をすすめる後ろ盾になり得るような気がしました。

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