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新しい症状観察の方法


身体の動きを伴う症状をどのように評価するのか、程度がどのくらいなのか等について情報を得ようとしても、問診では困難であることがあります。

特に認知症の方の睡眠状況、歩行の状態、興奮(不穏)の度合い等を聞いていも、ご本人には自覚がないことも多く、家族や施設の方に聞いても詳しいことが分からないことがあります。

このような点に関して解決策となりうる技術が開発されたとのことです。

アメリカのMITで開発されたこの技術(名称:Emerald)は、WiFiと同様のラジオ波を用い、部屋の中にいる対象者の行動をプライバシーに配慮しながら詳細に記録できるとのことです。

カメラのような手段だと、伝わる情報の内容や見られている感覚についての抵抗感が強いと思われます。

今回提案されているのは人の動きについて、例えばベッド上の体動や不穏・歩行の状態などについての情報は得ることができる手段です。

壁に装着されて、電源のOnとOffなどの操作もなく、観察されている感覚は生じにくいかもしれません。しかし、これに対してやはり「監視」には違いないという感覚はあると思います。

今までご本人からの情報が得られない場合、周囲の人がその人の介護で困っているかで病状を判断することが多かったように思います。

例えば、不眠に対して薬を処方した時、ご本人には不眠の自覚がない時に、時々見回りをするだけの施設の方に情報を頼るのは困難と言えます。このような時、確かにこのような装置があれば、体動を数値化し、覚醒の程度を客観的に把握することが可能となるでしょう。また、研究においても客観化の難しい「不穏」などの評価が、より確実に把握可能となる可能性があります。

このような点から、プライバシーへの配慮が可能であれば、この機器は大きく治療や研究に貢献できると期待されています。

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