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アメリカにおける若年女性の自殺増加


日本の自殺者数は3万人程度、中高年の自殺が多いことが特徴で、どの年代においても男性が女性をかなり上回っています。

この自殺における男性>女性の比率はアメリカにおいても同様で、今までは特に若年において男性の自殺者が女性よりはるかに多い状態が続いてきました。

しかし、近年アメリカにおけるこの傾向に変化があり、若い世代の女性の自殺が著しく増加していることが指摘されています。

今回はこのような傾向についてさらに詳しく調査した研究をご紹介します。

1975~2016年、アメリカの10歳~19歳の若年における自殺者の傾向

1975年~2016年、アメリカの10歳~19歳の自殺者85051人について調査しました。

結果として、女性の自殺者数が大きく増加していました。全体の期間の自殺者数を単純にみると男性が80.1%、女性が19.9%と男性が大きく上回っていますが、増加の割合をみると、10歳~14歳で女性 vs 男性:12.7% vs 7.1%、15歳~19歳で7.9% vs 3.5%となっており、特に若い世代ほど女性の伸び率が大きいことが分かります。

15歳~19歳では女性においても、銃器による自殺が増えている等、自殺者数だけではなく、方法においても男女間のギャップが少なくなっているようです。

論文中に触れられているように、自殺者の傾向が年代ごと、性別ごと、人種ごとに異なっており、それぞれ特性に合わせた自殺予防対策が必要と考えられます。

多民族や銃器へのアクセスなど、事情は国ごとに大きく異なると思われますが、このような他国の状況をみることは日本の状況を予測し、対策を検討する上でも重要であると思われました。


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