top of page

精神病理と脳の構造的変化


精神疾患で皮質や灰白質などの脳の構造に変化が生じることが知られています。

今日は、広範に脳の構造的変化がどのような精神病理に関連するかを調べた研究をご紹介します。

若年者における精神病理と脳構造との関連

フィラデルフィア神経発達コホート(Philadelphia Neurodevelopmental Cohort)と言われる研究対象の集団のうち、1394人の若年者が調査されました。

脳皮質の厚さと体積が高解像度のMRI画像を用いて算出されました。

結果として、恐怖症状の強さはほとんどの神経回路における皮質の厚さの減少と関連していました。また、精神病性の症状は脳全体の灰白質の減少と関連していました。

現在はまだ(認知症等を除いて)脳の画像が診断上重要である精神疾患は少ないですが、上記のような知見が集められ、脳の構造的変化から精神病理についての理解をもっと深めることができるかもしれません。

特に最近は漠然と皮質等の構造を捉えるのではなく、神経回路ごとに構造を把握する試みがなされており、機能(症状)と構造の関連についてさらに認識が深められることが期待されます。

閲覧数:55回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page