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PTSDの症状改善と糖尿病の発症低下


PTSDでは、精神疾患以外にも慢性身体疾患の合併が多いことが知られています。

全体的な身体的健康や高血圧が、PTSD症状の軽減により改善することが以前に示されています。

今回は、慢性身体疾患として代表的な2型糖尿病の、PTSDの症状改善による発症抑制効果について調べた研究をご紹介します。

臨床的に有意なPTSDの症状改善と2型糖尿病リスクの関連

PTSDを発症した退役軍人1598人(平均42.1歳、男性66.3%)が調査の対象となりました。

PTSD症状のチェックリストで20点以上の改善を認めたグループと20点未満のグループに分けました。

大きな改善を認めたグループでは、12か月の経過観察期間で、糖尿病の発症が概ね半分に抑制されていました。

精神疾患を治療する上で、自己ケア能力や適応能力の低下による身体疾患で死亡を含めた予後悪化のケースが多いことを考えると、精神症状そのものだけではなく、身体症状全体への影響も考慮した治療を行うべきであると考えられました。

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