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ストレス関連障害発症後における重症感染症のリスク


心的外傷後ストレス障害(PTSD)の発症は後に様々な身体疾患を引き起こすことが示されています。

今回は、もっと広く、ストレス関連疾患(PTSD、急性ストレス障害、適応障害、その他のストレス反応)発症とその後の重症感染症(髄膜炎、敗血症、心内膜炎、脳炎等)の関連について調べた研究をご紹介します。

ストレス関連障害とその後の生命に関わる感染症リスク

ストレス関連障害を発症した144,919人(平均37歳、38.3%が男性)が調査の対象となり、平均8年の経過観察が行われました。

結果として、ストレス関連障害を発症した後の重症感染症のリスクは、診断がない場合に比較して1.47倍高いことが示されました。なかでも特にリスク上昇が大きかったのはPTSDで1.92倍となっていました。

また、初期に抗うつ薬(SSRI)で治療が行われた群においては、重症感染症の発症リスクが軽減していました。

上記のような結果をもたらすしくにには、ストレス関連障害の免疫系への影響等が考えられますが、現在のところ明らかではありません。

ストレスによる生活への大きな影響を引き起こす精神障害を経験した後には、生命を危険にさらすような重篤な感染症など、身体疾患にも注意が必要であると考えられました。

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