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COVID-19後には精神疾患のリスクが大きく上昇するかもしれない


新型コロナウィルス感染症(以下、COVID-19)では、感染後に認知能力低下や高度の不安等の神経・精神症状が出現する場合があります。


今回は、様々な神経・精神症状についてどれくらいのリスク上昇があるのかを調べた研究をご紹介します。


COVID-19による精神衛生上のリスク: コホート研究


アメリカの退役軍人を対象とした研究で、COVID-19後の153,848人と、比較対照としての感染を認めなかった群を含みました。


感染がなかった場合と比較して、どのくらいリスクの上昇があったのか各症状(疾患)について調べました。


結果として、以下の内容が示されました。

①多くの精神症状(疾患)について、COVID-19後には(感染がない場合と比較して)リスク(その目安としてのコホート内での発症率)の上昇がありました(例:不安障害1.35倍 うつ病1.39倍 ストレス/適応障害1.38倍 抗うつ薬使用1.55倍 ベンゾジアゼピン薬使用1.65倍 認知機能の低下1.80倍)。

②精神症状(疾患)の増加は、入院治療をしなかった軽症者内や、インフルエンザ感染者との比較でも一貫して示されました。


つまり、“COVID-19後には、不安・うつ・認知能力低下等の精神・神経症状を発症する可能性が上昇するかもしれない”と言えそうです。


COVID-19後には、様々な症状が長期化することが指摘されていますが、特に神経・精神領域のコンディションにも注意しながら経過をみる必要がありそうです。

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