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TMSによるうつ病治療の効果は様々な研究で確認されていますが、今回は多数施設の比較的規模の大きい治療効果に関する調査についてご紹介します。
経頭蓋磁気刺激(TMS)でうつ病を治療した患者の臨床経過
約7,800人の患者(103の施設)を対象とした研究で、患者自身が記入する尺度(PHQ-9)と治療者の評価 (CGI-S)を用いて、TMSによる治療の効果を調べました。
結果として以下の内容が示されました。
①TMSによる治療効果を認めたのは58~83%で、寛解と呼べる大きな改善を認めたのは28~62%でした。
②対象者が女性である場合や、治療ごとのパルス数が多い方が効果は高くなっていました。
つまり、幅があるものの、“TMSは一般的に治療を受けた半数以上に効果を認め、寛解に至ることもある”治療法である可能性が示されました。
さらに検証は必要であると思われますが、現時点においてもうつ病に対する薬物療法以外の大きな選択肢であると考えられました。