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マインドフルネスの効果は男女で違う?

更新日:2020年6月25日


マインドフルネスという、「現在この瞬間に注目し、評価的態度を捨て、ただ観ること」を重視した心理療法(方法として瞑想が含まれる)があります。


最近、マインドフルネスの応用範囲は拡大しており、うつや不安から、癌の疼痛等の身体的問題にまで効果を認めています。


今回、ご紹介する研究では、多様な病態に効くとされるマインドフルネスが、すべての人に同じような効果があるわけではないのではないか? 基本的なところで、男女によっても効果が違うのではないか? という疑問に答えようとしています。


瞑想トレーニングにおいて男性よりも女性の方が効果が大きい


アメリカの大学生77人(36人が女性、年齢は20.7±3.0歳)が対象となりました。12週間の瞑想トレーニング受け、その前後の精神状態について質問票による検査を行っています。


結果として、以下の内容が示されました。

①女性のほうがより大きくネガティブな感情が減少し、マインドフルネス(あるがままを受け入れる状態)やセルフ・コンパッション(自己への慈しみや受容)が増加していました。また、ネガティブな感情が減少する度合いは上記のマインドフルネスやセルフ・コンパッションのスキルと関連していました。

②男性のほうでは、ネガティブな感情の減少があまり認められず、その減少の度合いは感情を表現するスキルと関連しているのみでした。


つまり、概ね女性のほうが、マインドフルネスの効果が大きくなっており、男性では瞑想によってマインドフルネスやセルフ・コンパッションは進まないことがあるようです。


今回の研究は大学で行われた瞑想トレーニングのコースという特殊な例であり、全ての年代や場合に当てはまるわけではないと思われますが、広範囲な効果を認めると言われるマインドフルネスでも、個人の条件ごとに適応を検討して行う必要がありそうです。


#マインドフルネス

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