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妊娠合併症と精神疾患関連の入院・救急受診

◎要約:『重度の妊娠合併症があった場合には、その後の精神疾患による入院や救急受診が多い可能性がある』





妊娠期(産後を含む)は、うつ・不安などの精神状態悪化のリスクが高くなることが指摘されています。


今回は妊娠合併症があった場合の、精神疾患による入院・救急受診について調べた研究をご紹介します。


Severe Maternal Morbidity and Mental Health Hospitalizations or Emergency Department Visits

重度妊娠合併症と精神疾患関連の入院・救急受診


カナダにおける研究で、最初の出産を経験した1,579,392人(平均30.0歳)が対象となりました。


妊娠後20週から出産後42日までに生じる敗血症性ショック、子癇または子癇前症、重度の出血を重度の妊娠合併症と定義し、その有無によって、その後13年、精神疾患関連の入院・救急受診への影響を調べました。


結果として、以下の内容が示されました。


・上記のうち、2.3%が重度妊娠合併症を経験し、重度妊娠合併症がない場合に比較すると、年齢が比較的高く、高機能の教育病院での出産、先行する疾患、妊娠糖尿病、死産・早産、帝王切開が多くなっていました。


・出産後の経過で、重度妊娠合併症があった場合のほうが、精神疾患関連の入院や救急受診が多くなっていました(1.3倍)。




先行する疾患の影響なのか、因果関係は不明ですが、重度の妊娠合併症があった場合には、その後の精神状態の経過に注意が必要であると思われました。

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