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子どもの歯からその後の精神疾患リスクが分かる


子どもの逆境体験(貧困や虐待の身体的・精神的影響を及ぼす体験)が、その後の人生における精神疾患への罹りやすさを左右する点について、今までに何度かお伝えしました。


今回は、子どもの歯を見て、精神疾患を予測できるかもしれないという内容の研究をご紹介します。


乳児の歯からいつか精神疾患の予測ができるようになるかもしれない


人類学者は歯の構造や成分から過去の人類について知識を得ますが、今回の研究はそこからヒント得たということです。


70人の子どもから、生え変わって抜けた犬歯を提供してもらい、その構造を調べました。


胎生期の母親のうつ症状や不安、子どもが経験した低栄養や虐待などの体験と、歯の構造との関連を調べました。


結果として、胎生期や出生後に、母親や本人が大きなストレスに晒されると、歯のneonatal line新産線と呼ばれる成長線が厚くなることが分かりました。


つまり、“生え変わりで抜けた歯を調べると、それまでの逆境体験が分かり、その後の人生で経験する精神疾患のリスクも分かるかもしれない”ということです。


この新産線の肥厚には、ストレスによって増加するステロイドホルモンなどの影響が検討されています。


今後の研究で、(通常は情報として得にくい)子どもの逆境体験によるストレスに関して、客観的情報が得られることが考えられました。

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