top of page

子ども時代から抗ADHD薬を服用した時の副作用


最近、このブログでは抗ADHD薬の効果や実生活上の影響についてお伝えしてきました。


比較的良い影響についてお伝えしてきましたが、本日は主として中枢刺激薬に分類される抗ADHD薬の副作用的側面に関する論文をご紹介したいと思います。


ADHDの多様な治療方針に関する青年早期の臨床的結果


ADHDと診断されている579人の子ども(7~10歳)を対象として研究が始められ、515人については長期的な観察が行われました。


結果として、以下のような内容が示されました。

①抗ADHD薬を子ども時代から青年早期(18歳)まで続けた場合でも、途中でやめた場合や飲んでいない場合と比較して大きな差(症状の減少)を認めていなかった。

②同様に抗ADHD薬を続けた場合、薬剤の服用がない場合に比較して平均しておよそ2㎝の身長低下があった。


以前から指摘されていることではありますが、中枢刺激薬に分類される抗ADHD薬には子どもの成長を鈍らせる副作用があり、そのために休薬日や休薬期間をもうけたり、補食を行う等の工夫がすすめられています。


服用のしかたにもよるかもしれませんが、長期にわたって服用した場合に、効果がそれほど出ていないのに身長の伸びが平均より少なくなってしまったという影響が出る可能性は否定できません。


特に、発達早期からの服用の判断にはどのくらい服用の必要性があるのか、詳しく生活上の支障を聴き取った上で、長期的予後を視野に入れた判断をするべきであると考えられました。


#ADHD #発達障害

閲覧数:1,838回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page