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子ども時代の知的能力や活動は後の認知症を防ぐか?


子ども時代の知的能力や活動の豊富さ: early-life cognitive enrichment(ELCE)が後の認知能力低下を少なくするということが指摘されてきました。


今回は、このELCEがどのようなしくみで認知能力低下を防ぐのか、死後の脳を病理的に調べて確認した研究をご紹介します。


人生早期の“認知的豊富さ”とアルツハイマー病の病理的変化/認知能力低下の関連


生前に平均して7年間、認知能力の経過観察を行った813人(死亡時の年齢は平均90.1歳、女性69%)が研究の対象となりました。


子ども時代の知的能力や活動の豊富さ: early-life cognitive enrichment(ELCE)として、子供時代の社会経済的な状態・知的活動への参加頻度・外国語の早期教育等が指標となりました。


結果として、ELCEが高い場合には、死亡時のアルツハイマー病に共通する病理変化(老人斑や神経原線維変化)が少なくなっていました(その他の認知症に関する変化とは関連がありませんでした)。


つまり、以前から指摘されているように子供時代の知的活動の豊富さは、老年期の認知症抑制の効果があり、これはアルツハイマー病に特有の変化が生じにくいことから来るのではないか、ということです。


認知症の予防を真剣に考え始めるのは、通常中年期以降だと思われますが、実際には子ども時代の過ごし方から始まっているのかも知れません。


#認知症 

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