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思春期の物質依存に対する心理療法


思春期の物質使用(アルコールや麻薬など)について、どのような非薬物的治療が有効なのか、多くのデータを統合して調べた研究(メタアナリシス)をご紹介します。


思春期の物質使用に対する短期行動療法に関するメタアナリシス


医学的証拠を集めたデータベースから一定の基準を満たす22の試験(ランダム化対照比較試験)を同定し、その結果を統合しました。


非薬物的介入について、動機づけ面接、心理教育、通常の面接に分類し、その効果を比較しています。


上記のうち、動機づけ面接は、価値判断や直面化を行わず、クライアントとの協働的姿勢を重視する面接法で、クライアントの中にある動機を賦活し、自ら行動変容を行うように促す面接法です。


結果として、以下の内容が示されました。

①通常の面接に比較して、動機づけ面接では、アルコールの使用が1ヶ月間で1.1日、大量飲酒の日が0.7日減少していました。

②麻薬の使用については、介入法による明らかな違いは認められませんでした。


上記のような僅かな日数の変化を、臨床的に意味のある効果とみるかは微妙な点もあるかもしれませんが、元々依存症に効果の高い要素をで構成された動機づけ面接法は、思春期においても他の面接の方法より効果が高い可能性を感じました。


#アルコール依存



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