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治療抵抗性うつの希死念慮に対する磁気けいれん療法の有効性


治療抵抗性うつの希死念慮に関して、他の治療が奏功しない場合には、(少なくとも日本では)稀に電気けいれん療法が検討されることがあります。しかし、機序の不明確さや安全性、手技の標準化の問題があり、広く行われる治療法とはなっていません。


最近、電気けいれん療法に代わるけいれん誘発の治療法として、磁気けいれん療法(Magnetic Seizure Therapy:MST)が提案されています。


今回は、磁気けいれん療法を用いた場合の、治療抵抗性うつの希死念慮に対する効果を調べた研究をご紹介します。


治療抵抗性うつの希死念慮に対する磁気けいれん療法


治療抵抗性のうつに罹患した希死念慮を伴う67人(平均46.3歳、女性60.0%)が研究の対象となりました。


ベックの尺度で0点を寛解とし、症状が継続する限り24回まで磁気けいれん療法を行いました。


結果として、以下の内容が示されました。

①上記の67人に磁気けいれん療法を行ったところ、32人(47.8%)が寛解状態となった。

②磁気けいれん療法の周波数の調整は低周波~中等度周波でより効果が高かった。


電気けいれん療法との比較ではまだ分かりませんが、薬剤では効果の見られない患者の半数で寛解を認めており、今後有力な治療の候補となることが考えられました。


#磁気けいれん療法

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