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炎症性腸疾患(IBD)ではうつや不安、仕事の効率低下が生じやすい


昨日は、統合失調症と炎症性腸疾患(クローン病・潰瘍性大腸炎)との関連についてお伝えしました。


今回は、炎症性腸疾患とうつ・不安、プレゼンティーイズム(休むほどではないが仕事の効率が大きく低下している状態)との関連について調べた研究をご紹介します。


炎症性腸疾患における精神衛生、プレゼンティーイズム、運動


ヨーロッパとイスラエルにおける臨床的には軽快した炎症性腸疾患の罹患者585人(平均39歳)が研究の対象となりました。


対象者に対して精神状態の尺度 Hospital Anxiety and Depression Score (HADS)、仕事におけるプレゼンティーイズムの尺度 Stanford Presenteeism scale (SPS-6)、活動の尺度 Godin exercise scoreを用いました。


結果として、以下の内容が示されました。

①46.1%が日常生活で問題となるうつや不安を生じており、27.4%が気分障害の基準を満たしていました。②734.0%がSPS-6の18点以下と定義されるプレゼンティーイズム(仕事の効率低下)を経験していました。

③23.0%が低活動(sedantary)の状態にあり、特にプレゼンティーイズムを経験している場合は50%が低活動状態にありました。


つまり、“炎症性腸疾患になると不安やうつ、仕事上の大きな効率低下、低活動状態となりやすい”ということです。


うつや不安から腹部症状が悪化する双方向性も指摘されており、両面からの治療が必要であると思われました。

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