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男性の飲酒と生殖能力について


男性のアルコール摂取が、ホルモン調節や精子産生の障害を介して、生殖能力に影響を与えるという説がありますが、大きな規模の疫学的証拠があるわけではありません。


今回は、男性のアルコール摂取と生殖能力との関連について、2つの集団(デンマークと北米)を対象に確かめようとした研究をご紹介します。


男性のアルコール消費と生殖能力


妊娠を希望している①デンマークの662組(男性が18歳以上、平均アルコール摂取4.5ドリンク/週)と②北米の2,017組(男性が21歳以上、平均アルコール摂取4.1ドリンク/週)について、12回の生理周期の間経過観察を行いました。

※1ドリンクはビール330ml、ワイン1杯等に相当するアルコール摂取です。


妊娠の状態について、全く飲酒しない場合、週あたり1~5ドリンク、6~13ドリンク、14ドリンク以上に分けて比較しましたが、いずれの集団においても明らかな差を認めませんでした。


しかし、両方の集団ともかなり低い平均アルコール摂取であり、もっと高用量の場合の影響については不明です。


今回の結果からは、比較的穏当なアルコール摂取では生殖能力に影響はないと言えそうです。

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