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発達早期のインスリン高値や思春期の肥満は精神疾患と関連する


肥満とうつとの関連、腸内環境と各種精神疾患との関連など、身体的状態と精神疾患とは密接な関連を持つことがしばしば指摘されてきました。


今回は、子ども時代からの過剰なインスリン分泌や思春期の肥満が後の精神疾患につながるかもしれないという内容の論文をご紹介します。


子ども時代のインスリン濃度や体格の傾向と、若年成人における精神病やうつとの関連


イギリスにおける研究で、インスリン濃度については5,790人(54.1%が女性)、BMI(体格の尺度)については10,463人(51.0%が女性)が研究の対象となりました。


インスリン濃度については 9, 15, 18, 24歳における値、BMIについては 1, 2, 3, 4, 7, 9, 10, 11, 12, 15, 18, 24歳における値が入手されて、どのようなタイプの軌跡と精神疾患との関連があるのか調べました。


結果として以下の内容が示されました。

①子ども時代からずっとインスリン濃度が高いタイプの軌跡では、若年成人(24歳時)における精神病のリスクが高くなる(高リスク状態のオッズ比5.01、精神病性障害のオッズ比3.22)。

②思春期でBMIが高くなった(肥満になった)タイプの軌跡では、若年成人におけるうつのリスクが高くなる(オッズ比4.46)。


つまり、後の精神病やうつ病を予防することを考えても、早期から生活習慣について検討し、高インスリンや肥満を避けるほうが良さそうであると考えられました。

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