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一般的な認知行動療法が思春期の精神的な問題に有効か?


専門的な診断に沿った心理療法は、提供するセラピストの不足や経済的負担等の点から受けにくい現状があります。


今回は、診断以前の医療機関に紹介する程ではない精神的問題に対して一般的認知行動療法が有効か調べた研究をご紹介します。


一般的な認知行動療法と通常のケアの有効性比較


精神的問題で助けを求めた396人(平均10.3歳、206人が男性)が研究の対象となりました。


Strengths and Difficulties Questionnaire (SDQ)という精神的問題の尺度と保護者への聞き取りを通して、一般的認知行動療法と通常の健康管理との違いを調べました。


結果として、認知行動療法ではSDQの減少が2.34、健康管理では1.23となっており、さらに1ポイント以上スコアが減少した反応者の数も認知行動療法の方が多くなっていました。


また、保護者に不安、うつ症状、日常生活の機能評価、学校への出席などに関して聴取した結果も、認知行動療法の方が大きな改善を示していました。


つまり、感情のコントロールや不安などの精神的問題を感じた場合には、診断がつかなくてもなんらかの認知療法的要素を含んだ心理的援助を受ける方が良い影響を与えるようです。

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