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認知症に対する向精神薬(抗認知症薬以外)の処方が多くなっている


認知症に罹患した場合、合併する行動上の問題やうつ症状、不眠等に関して、認知症の薬以外に精神作用のある薬剤を使用する場合が少なくありません。


今回は、アメリカの認知症患者にどのくらい多く精神作用のある薬剤が使われているのか調べた研究をご紹介します。


認知症の高齢者に広がる中枢神経作用薬の多剤処方


アメリカの一般的な保険の情報を元にした研究で、およそ110万人(平均83歳、65%が女性)の認知症患者が対象となりました。


3剤以上を連続で30日以上服用した場合を“多剤の処方”と定義し、2017年1月~2018年12月までの資料を参考にしました。


結果として、13.9%の認知症患者が“多剤の処方”をされており、その種類は抗うつ薬、抗精神病薬、抗けいれん薬、ベンゾジアゼピン系薬(睡眠薬・抗不安薬)、オピオイド(麻薬性薬剤)等、多岐に渡っていました。


本人の苦痛や環境への適応を考慮した場合、向精神薬が必要な場合はあります。


薬剤の種類が増すごとに身体的な影響が大きくなる可能性もあり、できるだけシンプルな処方にするよう努める必要性を感じました。

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