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遠隔臓器の血流コントロールは脳梗塞の縮小に有効なのか?


離れた臓器の血流を遮断する等して、体内に備わっている神経保護作用を活発にし、虚血が生じた臓器の領域縮小を試みる技術があります。


この技術 “遠隔虚血コンディショニング remote ischemic perconditioning”によって脳梗塞を実際に縮小できるか、臨床的予後を改善できるのかを調べた研究をご紹介させてください。


脳梗塞の拡大と臨床経過に対する遠隔虚血コンディショニングの効果


脳梗塞を発症した188人(平均67.2歳 98人が男性)が調査の対象となりました。


188人のうち93人には下肢の虚血コンディショニングを通常の治療に追加し、95人には通常の治療のみを行いました。


結果として、脳梗塞の体積、90日後の機能や生命等の経過に明らかな差は生じていませんでした。


今まで、理論的には有効ではないかと言われている技術でしたが、実際の臨床では明らかな結果を残すことはできませんでした。


今後、何らかの条件が結果に影響しているのか等、さらに検証がすすめられると思われます。


病巣に直接影響を与えず、非侵襲的で脳梗塞後の生活を大きく左右する可能性のある技術なので、成功することが期待されます。


#神経疾患

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