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長時間の睡眠は脳卒中のリスクを高めるのか?


適切な睡眠時間は何時間なのか質問を受けることがあります。


7時間~8時間の睡眠とお答えすることが多いのですが、実際には個人の体質や年代・ライフスタイルによって大きく異なり、一概に答えづらいところがあります。


今回は、長時間眠ったり、昼寝をすることが梗塞などの脳卒中リスクにつながるかもしれないという内容の論文をご紹介します。


睡眠時間、昼寝、睡眠の質と脳卒中


開始した時点で平均61.7歳の31,750人が調査の対象となりました。


以下のような結果が示されました。

①9時間以上の睡眠は7~8時間の睡眠と比べたとき、脳卒中のリスクが1.23倍となる。(それに対して短時間の睡眠ではそのようなリスクの上昇は認めませんでした)

②90分以上の昼寝は30分以下の昼寝と比べたとき、脳卒中のリスクが1.25倍となる。

③睡眠の質が悪いときには、卒中のタイプによって異なるが30%~50%程度のリスク上昇がある。


その他にも、組み合わせとして9時間以上の睡眠と90分以上の昼寝で1.85倍、9時間以上の睡眠と質の悪化で1.82倍のリスク上昇を認めていました。


しっかりと休養をとることは重要ですが、睡眠の過剰・不規則・質の悪化は脳卒中という観点からはリスクとなるようです。


うつの治療を行う上では、長くねむれることが良いことであるとすすめることが多いのですが、長期的な習慣に関しては9時間以上の長時間睡眠をすすめないようにしたいと考えました。

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