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高齢者における“多量飲酒”の割合や特徴


今回は、高齢者(65歳以上)における“多量飲酒”(binge drinkers)の割合や特徴について調べた研究(July 2019)をご紹介します。


2015~2017年、アメリカにおける高齢者のアルコール多量摂取


2015~2017年にかけてのアメリカ全土の調査結果(the US National Survey on Drug Use and Health)をもとにしており、65歳以上の10,927人が分析の対象となりました。


WHOの基準では1ドリンク(アルコール摂取の単位)を純アルコール10gとしており、これはビールのロング缶半分(250ml)に当たります。ここでは男性で一回のアルコール摂取が5ドリンク以上、女性では4ドリンク以上を“多量飲酒”(binge drink)と定義し、高齢者における割合や特徴を調べています。


結果として以下の内容が示されました。

①回答者のうち10.6%が“多量飲酒”を行っていました。

②“多量飲酒”を行っている場合には、タバコ、大麻使用が多く、2つ以上の慢性疾患の割合は低くなっていました。

③過去の“多量飲酒”との関連では、非ヒスパニック系アフリカ系アメリカ人、喫煙者、大麻使用者、救急受診の割合が高くなっていました。


つまり、“高齢者においても10人に1人程度は多量飲酒を行っており、他の物質使用も同時に認められる”と言えそうです。


(日本とアメリカでは状況が異なるかもしれませんが)広い年代にわたってアルコール摂取の影響に関する検討が必要であると思われました。

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