以前からうつ症状が循環器疾患等の身体疾患の発症に影響する可能性が指摘されてきました。
今回は、うつ症状と疾患によらない全体の死亡率との関連を調べた研究をご紹介します。
Depressive Symptoms and Mortality Among US Adults
アメリカ成人におけるうつ症状と死亡率
アメリカの成人を対象とした調査 National Health and Nutrition Examination Survey を元にしており、23,694人(平均44.7歳、男性49.8%)が対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
・全体の死亡率については、うつ症状がない場合に比較して、うつ症状が軽度で1.35倍(ハザード比)、中等度以上で1.62倍となっていました。
・循環器疾患の死亡率については、うつ症状がない場合に比較して、うつ症状が軽度で1.49倍(ハザード比)、中等度以上で1.79倍となっていました。
・(心筋梗塞などの)虚血性心疾患の死亡率については、うつ症状がない場合に比較して、うつ症状が軽度で0.96倍(ハザード比)、中等度以上で2.21倍となっていました。
要約:『うつ症状は全体の死亡率に影響し、循環器疾患との関連も考えられる』
論文中では他に、うつ症状と死亡率との関連の一部は、活動性の低下や食生活の変化などの生活習慣を介するものであるとの指摘がありました。
うつ症状の影響を軽減する上で、できるだけ生活習慣の改善に努める必要性を感じました。
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